主に信頼して進む

日々の気づき

【1】あなたも感じたことありませんか?

人生の選択肢を前にして、迷ったことはありませんか。

仕事の転職、人間関係の決断、人生の大きな選択。そうした時に、私たちは何を頼りにしているでしょうか。

「正しい選択をしたい」と誰もが願います。けれども、完全に正しい判断ができる人は、この世にいません。データを集めても、専門家に相談しても、最後の決断の瞬間には必ず「不確実性」が残ります。

そうした時に、多くの人は「自分の理性」「自分の経験」「自分の勘」を頼りにします。それはそれで大切なことです。けれども、それだけでは心が不安定になることがあります。

では、どうすればいいのでしょうか。人生の迷いの中で、本当の「足がかり」を見つけるには。


【2】もし、そうだとしたら……

もし、自分の理性や経験だけに頼らず、別の何かに信頼を寄せることができたら、どうでしょう。

つまり、自分よりも大きな何か、自分よりも遠い視点を持った何かに「任せる」ことができたら。

古い聖書の中に、そのための教えがあります。


【3】古い書物の言葉

「心を尽くして【主】に拠り頼め。自分の悟りに頼るな。 あなたの行く道すべてにおいて、主を知れ。主があなたの進む道をまっすぐにされる。」【新改訳2017】(箴言3:5-6)

これはシンプルだが、非常に深い教えです。

「自分の悟りに頼るな。」というのは、理屈ではなく「信頼」を選ぶこと。「あなたの知識に依ってはならない」というのは、自分の理性や経験だけに頼るなということです。

つまり、古代の知恵は、こう言っています。「自分の判断を完全に否定しなさい」ではなく、「自分の判断を絶対視するな。より大きな視点に信頼を寄せなさい」ということです。

「 あなたの行く道すべてにおいて、主を知れ。」という言葉は、特に重要です。これは「毎日の小さな選択」の中で、その視点を忘れるなということです。人生の大きな決断だけでなく、日常のささいな選択も、その信頼の中に置きなさい、ということです。

そうすると、「主があなたの進む道をまっすぐにされる。」つまり、結果として、あなたの人生の道は「正された」ものになる、ということです。


【4】今、できること

では、この教えを、私たちは日常でどのように活かすことができるでしょうか。

まず一つ目は、大きな決断をする時に、「自分の理性だけに頼らない」という習慣をつけることです。もちろん、データは大切です。けれども、その後、決断を下す際に、「これ以上の判断は、自分の手に余る」と認識することです。そしてそこで、より大きな視点に「委ねる」という選択をする。言い換えると、「信じて進む」という決断です。この『判断の転換』は、『変えられる人生』というテーマとも通じています。

加えて、日々の小さな選択の中でも、その視点を忘れないようにすることです。職場での判断、人間関係での対応、言葉の選び方。そうした日常のささいな場面でも、「今、私は何を信頼しているのか」という問い返しを持つことです。

「自分の利益」を信頼しているのか。「相手の利益」を信頼しているのか。それとも、「より大きな何か」に信頼を寄せているのか。

そうした問い返しの中で、やがて「信頼して進む」という習慣が、身についていくのです。

もし、その習慣が身につくと、不思議なことが起こります。周囲の人の対応が、少しずつ変わり始めます。あなたが「信頼に基づいて行動する」と、相手も「あなたを信頼する」という応答が、やってくるのです。

つまり、「信頼」は、自分一人の中に完結するのではなく、関係の中で流通し、増幅されていくものなのです。


【5】私の経験から

私は人生の様々な決断を、「自分の理性」だけに頼って失敗してきました。

若い時は、データや知識に頼りすぎて、人間関係を失いました。「理屈で正しい」ことを相手に押し付けて、相手の心を傷つけました。

63歳でうつ病になったのも、「自分の力で何とかしなければ」という執着から生まれた思いが、一つの原因でした。

けれども、その苦しみの中で、初めて「自分の判断に限界がある」ということを認識しました。そしてその時、ようやく「より大きな何かに信頼を寄せる」ということが、どういうことかが分かったのです。

その後、私の決断は変わりました。人間関係では、「相手の心を信頼する」ことに重きを置くようになりました。仕事では、「完全な判断」を求めるのではなく、「今の最善の選択をして、後は流れに任せる」という姿勢になりました。

そうすると、不思議なことに、人生がスムーズに流れ始めたのです。完璧な判断はなくても、むしろ「不完全さの中で信頼する」ということが、人生に深さと実感をもたらしてくれました。


【6】あなたへの願い

あなたが今、人生の選択肢を前にして迷っているなら、まずその「迷い」を認めてください。

「完全な正解を求めている」という自分の執着に、気づいてください。

そして、その後、そっと「信頼に譲る」という選択をしてみてください。

完璧でなくていい。全てを見通せなくていい。その不完全さの中で、なお「信頼して進む」ことができるあなたに。


【7】今日、考えてみてください

今日、あなたが直面している決断の中で、何に「信頼」を寄せていますか。

その信頼は、本当に「信頼に値するもの」でしょうか。

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